私の尊敬する社長のお一人に
ハーシーの橋本社長がいます。

橋本社長には、起業する前
世の女性起業家ブームに乗って女性起業塾に通っていた頃

「年商1億越えの女性社長にインタビューする」

という課題があって
当時ニュースを騒がせていた六本木ヒルズのライブドア内にあった
橋本社長の事業部の一室で

インタビューをさせていただいたことがあります。

その後、確かうちの会社が7年目の頃だったかと記憶しますが
メンバーとして参加していた社長会で再会。

全く変わらない橋本社長に
あらためて尊敬の念をいだきました。

その時もお話したのですが
橋本社長の一言は、私の中でスタンダードに反芻されていて
支えになってるな、ということがあります。

*1回でも経験したら経験者

*自分のためより誰かのためにがんばる

橋本社長は覚えておられませんでしたが
最近、ひょんなことからお話する機会があって

色んな気持ちが湧き上がりました。

徒然に回想。

ベンチャー社長は、なかなかどうして
わざわざ好み好んだかのように

経験しなくてもよかったんじゃないかというような
想像し難い経験をしている人が多く

それは、そういう業種なのか
そういう人種が就くからなのか

でも、そういう人の言葉だからこそ響く、というところもあって

先述の言葉もまたそうです。

とても自分のためになんかがんばれない
自分のためだけだったら、とっくに辞めてる、心折れてる、もっと賢い判断してる

…そんなことの連続です。

その場面で、最後のひと踏ん張りできるかどうか。

それは、誰かのためにがんばると強く思えるか
家族でも恋人でもペットでもいい
たった一人の顧客の顔でもいい

世の中を変える
業界を変える

そんなビッグマウスの裏で
誰でもいいから誰かたった一人のことを思って信じて
その誰かのために頑張ったほうが絶対に強い。

私は今、別な肩書があって
その立場でそんなことは決して言えず

市の発展のため、市民のためと言うべきだし
それは嘘ではないのですが

これまでの生き方において
たった一人の誰かのためにがんばったから
細くだけれど、ある程度その世界で生き残ってきたというのもまた
事実なのです。

自分の仕事も商品サービスも
誹謗中傷を浴びることは日常茶飯事。

それでも、たった一人の顧客の顔を思い浮かべて
続けて、それが実ることもあるし

自分を信じてくれるたった一人のファンのために
やりつづけたら、ある日突然すべてがひっくり返ることもある。

それは、本当に強いと思うのです。

一回でも経験したら経験者、というのもまた
仕事はとにかく、何でも、やります!できます!という。

自分の本当に欲しい仕事にたどり着くまで
薄皮を重ねるように、経験値を積んでいくしかない。

最初の仕事をとるのは、本当に大変。
未経験者に仕事を頼みたいクライアントは基本的にいないからです。

1回でも経験したら経験者。
できるかどうか、自分が一番怖いけれど、出来ると言うしかない。

私は、新卒で私立女子高の教諭になって
それが、阪神淡路大震災の起こった年で

内定先の学校も壊滅的被害。
私以外の内定者は、全員内定取り消しでした。

だから、同期もおらず
学校側は、未曽有の災害から学校を立て直すのに必死。
上司も先輩も非常事態の中の激務をこなしていて、全員が自身も被災者。
生徒も被災者。

右も左もわからない新卒は
正直、迷惑な存在だったと、今、自分でもそう思います。

ただひたすら、暗闇の中を手探りで仕事をして
見よう見まねでついていくしかなかった。

それは3年しか続かず
それでも3年は辞めてはいけないと思っていたので
ごくごく普通の環境だったら、真面目に10年勤めてたでしょうね。

社会人としての自分、教師としての自分に絶望して
全く違う業界に転職した。

それが、ラジオなわけです。

ここでもまた、1回でも経験したら経験者
最初の仕事をとるところから
もらう仕事すべてが未経験。

手探りで、必死で努力で乗り切って
経験を積んでいくしかなかった。

そのまま全国を渡り歩いて
30代は、自分の仕事は自分で作ると言い出して

会社を作ってしまいました。

その前に、自分が本当に商売ができるか
2年間、個人事業で修業しました。

みんながそうじゃないし
もっと守られた環境で、穏やかに生きる方法もある。

でも、こればっかりは
自分でそう望んだわけではなくても
そういう生き方になってしまう

そんな人種の女性が私の周りには多いのです。

ふと、思えば
未経験で飛び込んで、オンザジョブで叩かれ放題叩かれてきたとはいえ

私は、「塾」出身です。

ラジオ業界に入った時は
阪神淡路大震災による法律改正で
出力20キロワットまでの「コミュニティFM」が認可となり
各自治体がこぞって、防災対策を謳ってラジオ局を開局。

まさに1年間で全国に100局開局する流れに乗って
話し手が地方で不足するニーズをいち早くよんで
在阪キー局のエフエム大阪が新事業として打ち出した
「本物のスタジオで、売れっ子現役DJが講師のDJスクール」

「エフエム大阪DJアカデミー」の一期生です。

オーディションには希望者が殺到。
激戦で高い倍率を通過して
実力や才能ではなく、「現役の女子高校教諭・被災者・新卒」といった
客寄せパンダで私は合格。

当時話題性抜群で、テレビ取材が常に入っていたので
私も密着など受けました。

起業を志したときは、これまたまさに女性起業家ブームに乗って
メディアで話題の「女性起業塾」へ。

カリスマの経沢さんは、書籍もベストセラー
メディア露出のない日はなく
塾生もまた、メディアに多数登場しました。

そして、もう忘れてましたが
昨年には、小池百合子政経塾の一期生に。

これまた、話題性といったレベルを超えていましたが
ここで、「塾」ビジネスと「政治」の根本的な違いを目の当たりにしました。

DJアカデミーも女性起業塾もビジネスであり
その実績はどこで評価されるかというと

活躍するDJや女性起業家をいかに輩出するか

ということに尽きます。

学習塾と同じですね。

だから、運営サイドと受講者の思惑は一致していて
お互いに利用しあって、チャンスもたくさんある。

Win-Winだから発展するってやつです。

今回、小池塾はそういう意味では
政治塾というより、大掛かりなセミナーだったんだと思います。

そこから、チャンスやご縁を掴む人もいるし
仲間が出来て楽しかったとか
それもありで

運営サイドは、何を言われようと
目的は十二分に達成しているわけです。

想定以上の収益と効果だったでしょう。

面白いことに、最初は小池さんの信者が大半と思われた塾生が
「都議選対策講座」「政策部会」といった選抜講座に
軒並み不合格したころから、様子が一変していました。

セミナー事業にありがちな人と光景が溢れていて
まさに史上最強のセミナー事業といった様子でした。

なんと「都議選講座合格したした詐欺」にまで、実際に遭遇。

ビジネスって面白いなぁ~~と思ったのですが
いえいえ。

今、また40過ぎて、すべてが未経験の世界で
薄皮を重ねる努力をするしかない時期。

これまでの経験が活かせるところ
全てを捨てて忘れないといけないところ

しっかり見極めて、潔く実行しつつ

私の仕事がきちんとお役に立つように。
それは、変わらず真面目にやっていく。

それしかないのは同じです。